7月3日(日)、前期最後の試合となる全国大学選抜選手権が、日本大学文理学部百周年記念館(東京都世田谷区)で行われた。この日は、東京都心で今年初の猛暑日となり、35℃を記録。湿度が高く、館内は蒸し風呂状態で、うだるような暑さの中での試合となった。
本学の初戦は開会式直後の第1試合で、相手は同志社大学。3年前の全日本準優勝チームで、2年前の全日本で対戦した際は1勝4敗2分で敗れている手強い相手だ。勝てば今大会前年度優勝校の立命館大学との対戦となり、昨年2勝3敗と惜敗しただけに、何としても初戦をクリアしたいところだ。
今大会は5人制対試合の3分間3本勝負。オーダーは、近況手堅い試合運びでチームの軸となっている湯浅貴勝(3年)を先鋒に据え、以下鈴木健太郎(2年)、工藤留以(3年)、長谷川晃輝(2年)、中野貴一(4年)の順。先鋒の湯浅は期待通りに面蹴り、胴突きと決め2-0でまず1勝。次鋒の鈴木も序盤に押さえ膝面で先制。その後両者決め手なく、小柄で足腰の強い鈴木は相手の組技を凌いでいたが、終盤に押さえ胴突きを決められ1-1の引き分けとなった。中堅の工藤は面突きを連取され、あえなく敗れ追いつかれる。副将の長谷川は序盤、投げの打ち合いから押さえ膝胴を決められ1-0。その後立ち技で攻めるも手数が出ず敗れ、大将の中野に託された。大将戦は中盤まで両者とも決め手がなく膠着状態だったが、打ち合った流れで組んだところを倒され押さえ面突きを決められる。追い込まれた中野だったが、ここを冷静に対処。残り時間は多くなかったが、まず胴突きを決め1-1。さらに立て続けに胴突きを決め2-1。何とか代表者戦に持ち込んだ。代表者戦は迷わず先鋒戦に出た湯浅を選択。対する同志社大学は、中堅戦で工藤に勝ったサウスポーの梅垣選手。湯浅は積極的に攻め、まず面突きで先制。これでいけると思われたが、その後組んで抱え込まれた際に膝胴、最後は胴に回し蹴りを喰らう。上背があり手足の長い相手に屈し、初戦敗退となった。決勝戦は明治大学が立命館大学との代表者戦までもつれ込む熱戦を制し優勝したが、ベスト8の8校中、7校は明治大学を除く関西勢。関西勢の底力を見せつけられたかたちとなった。同志社大学も強く、しぶとかった。
残念ながら前期のメインイベントは初戦敗退となった。5月の東日本大学リーグ戦では久しぶりの3位入賞となったが、上位との差は依然として大きい。個人戦では久しく良績を残せていない。今後も練習あるのみ。合同練習も行っているが、もっと他校や道場の皆さまにお世話になって、外でもまれてくることも必要だ。また、けがの選手も多い。ポイントゲッターとして活躍してきた工藤は足首のけがもあり、本来の動きにほど遠い状態。東日本大学リーグ戦では主将の横山幸祐(4年)が左足前十字靭帯及び内側側副靭帯断裂の大けがを負い、戦線離脱している。横山は今大会を観戦に訪れ、元気な姿を見せていた。「11月の全日本までには必ず復帰する」とリハビリに取り組んでいる。
これから前期の試験もあり、練習は休みとなる。今後の大会は8月21日(日)の東京都選手権(個人戦)、学連主催の大会では10月の東日本大学選手権までしばらく間が空く。練習する者、傷を癒やす者、それぞれの課題に努めてほしい。後期の変わり身に期待したい。
(2016年7月4日)