今年度は東日本大学リーグ戦が男子、女子ともに予選リーグ敗退、全国大学選抜選手権が初戦敗退、東日本大学個人選手権も上位進出者なしと厳しい結果が続いている本学。迎えた7月15日の東京都選手権(個人戦)は、4年の荒井雅也、中川源一郎、中島貴大、3年の塚本雄介が出場し、塚本雄介(二段・21世紀アジア学部・熊本県立翔陽高出)が一人気を吐いた。
塚本は81㎏超の重量級に出場。今回の重量級は出場選手7名と少ないながらも、自衛隊選手を中心に難敵が揃っていた。初戦の相手は実績もある実力者の棚原雅巳 三段(第1普通科連隊)。塚本は序盤で踏み込みよく胴蹴りで一本を奪うも、組み合う攻防の流れの中で不意を突かれ、面蹴りで1-1に持ち込まれる。バタバタしてしまうこともある塚本だが、この日は落ち着いていた。双方自信を持っている組み技で相手を制すと、落ち着いて体勢を入れ替え、最後は押さえ膝面蹴りで勝負をつけた。二戦目は早くも準決勝となり、相手は同じく第1普通科連隊の山崎銀也 二段。前傾姿勢で組まんと向かってくる山崎選手に対し、ここも冷静に対処。一本目は面突き、二本目は胴蹴りで相手の機先を制し、開始10秒足らずでの決着となった。そして決勝戦の相手は、中央大学の横井竜太 三段。この試合も序盤から仕掛けていき、まず面突きで一本先取。なおも積極的に攻めていくが決定打は出ず、中盤胴蹴りにいったところを足を取られ、股蹴りで1-1とされる。その後も終始落ち着いた試合運びをしていた塚本だったが、最後は相手の巧い面蹴りに仕留められ敗戦となった。
高校で日本拳法を始めた経験者で潜在能力も高い塚本。強豪と互角に渡り合うも今一歩届かない試合が多かったが、この日はその真価を発揮した。9月に大阪で行われる「2019日本拳法総合選手権大会」の選考も兼ねていた本大会。優勝した横井選手はその出場権を手にし、塚本としては悔しい準優勝となったが、技術、精神面ともに着実にステップアップしている。さらなる活躍に期待したい。
(2019年7月16日)